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甲斐田 裕子

甲斐田 裕子 (かいだ ゆうこ)

誕生日
1月14日
出身地
神奈川県


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■代表作: 東京マグニチュード8.0 日下部真理、大正野球娘。 月映巴、グイン・サーガ リギア、とらドラ 狩野すみれ、TYTANIA-タイタニア- ソニア、アスラクライン 橘高冬琉、咲―saki― 井上純、クイーンズブレイド―流浪の戦士― リスティ、ゴルゴ13 ジーン・バーバラ、BLUE DRAGON 天界の七竜 ダネル、仮面のメイドガイ 田原坂沙希、セキレイ 光、レンタルマギカ ダフネ、ヒャッコ 幕之内潮、キスダム 沙々羅樹、怪物王女 リザ・ワイルドマン、ストロベリー・パニック 鳳天音 、D.Grey-man ヘブラスカ 、獣神演武 麟盟、ぽてまよ 高見盛京、蒼穹のファフナー OVA 生駒祐未、スターシップ・オペレーターズ 神谷イマリ、トリニティ・ブラッド シスターパウラ 、BLOOD+ ジュリア、など
甲斐田 裕子  

Q吹き替えにアニメの仕事にと、どちらも忙しくされていますが、それぞれの現場はやはり違いますか?

うん、全然違う。「一緒だよ!」っていう人もいるけれど。
前までは吹き替えの方が多かったから、アニメの現場に行くと緊張してましたが、最近はようやく慣れてきました。
吹き替えは、はじめから映像もBGMもあってすでに作品として完成してる。
そこに違和感なく、もしくはもっと面白くなるよう日本語をアテる。向こうの役者の意図をつかみつつ、自分らしさもまぜてみたり。色々やりようがあって、楽しいです。
アニメは、逆に何もない。自分で作り上げていく、命を吹き込む。何でもありな分、自分の力量を問われているようで難しくもワクワクする。
どちらも大変だけど、別々の面白さがあります。
Q役作りで何か工夫されていることはありますか?
その物語が歴史的背景が深いものだとそこから調べたくなります。
当時の時代背景が書かれた資料を借りてきて読んだり。
時間がないとそこまでキッチリできないから、それが悔しい時がある。
あとは吹き替えだったら向こうの役者さんの表情をずーっと見てる。
Q甲斐田さんがお芝居を始めようと思ったきっかけを教えてください。
高校のときに、廃部寸前の演劇部に友人が入っていて「名前だけでも貸してよ」って言われて入部したのが演劇を始めたきっかけかな。
それでだんだんお芝居の面白さが分かってきて、「続けよう!」と。
高校卒業後にそのまま専門学校に進んで、デュオに通うようになったんです。
Qデュオでのレッスンはいかがでしたか?
正直、最初はよく分かりませんでした。
何をしたらいいのか分からないまま毎週、週に一度のレッスンを受けに来ていてそのまま半年が過ぎて…。
レッスンにはいつも賢プロのマネージャーが見に来ていて、ある日ふと「ここはただ何かを学び取る場ではなく、マネージャーに自分は何ができるのかをアピールする場なんだ、自分を売り込む場なんだ」ってことに気づいた。
それでレッスン以外の日にも何か自分で勉強をしなくては!と思って劇団(シェイクスピア・シアター)に入ったんです。

Qそこでシェイクスピア・シアターを選んだのは何故なんでしょう?
とにかくシェイクスピアが好きだったから。
高校時代に「戯曲研究」っていう授業があって、ハムレットを研究したことがあったんですが、その時には「なんてつまらない戯曲なんだろう」って思ってた。(笑)
みんな死んじゃうし、救いもないし。
でも専門学校の授業である日、オリヴィア・ハッセーの「ロミオとジュリエット」の吹き替えをやって、その時に先生が「シェイクスピアの生まれた街の名前は?」って尋ねたんだけど誰一人答えられなくて…。
「そんな基本的なことも知らずに役者を目指すなんて不届き者め!」ってクラス全員がすごく怒られた。
それで、そんなこと言われてたまるものか!と思って、夏休みの間にシェイクスピアについて書いてある本…戯曲はもちろん研究書なんかも片っ端から読みまくったの!
そしたらハマっちゃった。(笑)
Qシェイクスピアというと、演劇の基本という半面、台詞が長くて難しいお芝居…というイメージがあります。
シェイクスピアがいた時代は照明も舞台装置もほとんどなく、青天井の中、真昼間にやっていた。だから夜なら夜、朝なら朝のシーンで全部台詞の中で観客にイメージさせるための状況説明をしなきゃいけないのもあってああいう風になってるの。
元々英語でも長いところを、日本語に訳すと更に長くなっちゃうっていうのもあるんですけど。それを上演するときにどうカットしていくのか。
中には名台詞というか、すごくいい台詞も多いから、勿体ないなぁと思うこともある。
演出家や役者によってはすごくつまらなくなっちゃうこともあるので、難しいです。
  甲斐田 裕子
甲斐田 裕子  
Q今後、やってみたいお芝居はありますか?
いつかやってみたいのは、うちのボス(会長:内海賢二)とシェイクスピアをやること!

あとこないだ新国立劇場でやっていた「夏の夜の夢」を観に行ったんですが、上演時間が全部で3時間かかるって言われて。「夏の夜の夢」は普段二時間くらいでおさまる戯曲だから、そんなにかかることってないんです。
演出がジョン・ケアードっていうイギリス本国のロイヤルシェイクスピアカンパニーの演出家で、すごく誇りがあるからカットすることは許さなかったらしい。
だからそれを聞いたときは「しまったー!」って思ったけど、始まってみたらすごく面白くてあっという間に終わっちゃった。
「夏の夜の夢」は内容をみんなが知っているだけに、「またこういう演出か」なんて思われちゃうと思うんだけど、そんな所が全然なくて、すべてが新鮮でした。それに役者さんたち自身がすごく楽しんでいる空気が伝わってきて、でも決してなぁなぁになっていない。
それは演出家の力が大きいんじゃないかな、と思ったんです。
私もいつかこの方が演出する舞台に出られたらいいな。

普段の仕事でも海外の演出家さんとお仕事をさせていただくこともあるんですが、やっぱり考え方が面白いなと思うし、刺激をうけます。
それが全てだとは思わないけど、いい作品を作りたいという思いは一緒だし、あちらの国にはその国のこだわりがあって、それにどれだけ添わせていけるか、というも役者の仕事だと思うから。
そういう現場は、大変だけどやっていて楽しいです。
Qアニメや、吹き替えの作品ではいかがですか?
もともと中世ヨーロッパの時代が好きなので、そんな時代の作品をたくさんやってみたいなぁと思います。
「エリザベス」はやったことがあるけど、台詞もそういう時代のものは喋りやすいんですよね、何故か。
Q「役者・甲斐田裕子」として普段心がけていることを教えてください。
驕らないこと、ですね。
勝って兜の緒を締める、というか…常に上を見続けていることかな。
目標としては、いつか高島雅羅さんみたいな人になれたらな、と思います。綺麗だし、かわいいし、スタジオをほんわか包んでくれる…ああいう歳の重ね方は素敵だなあ。
お芝居も存在感があって…あんな女優さんになりたいと思います。
Q仕事の合間にも日舞に行ったりレッスンに通ったりと忙しくしている甲斐田さん。何もしない時間や、遊びに行ったりする時間はあるんですか?
それはありますよ。家でチェックの合間にごろっとしたり、仕事の空き時間にカフェに行ってぼーっとしたり…いつも行くお店に買い物に行ったり…。
Qブログにも登場した「テンテンさん」のお店ですね?
そう、彼女とは3年くらいの付き合いになりますが特に仲良くなったのは去年から今年にかけてくらい。最近、色々な人との出会いが多くて楽しいです。テンテンもそうだし、いまブログのホームページのデザインをやってくれているデザイナーさんもそうだし…他の業界のプロの人と飲んだりする機会が多くて、それが刺激になりますね。
そこで新しい企画を考えてみたり…今年はそんな「出会い」の年ですね。

最後に、HPを見てくれているファンの皆様にメッセージをお願いします。

賢プロのホームページ、リニューアルして面白いこといっぱい始めて、日々更新をしているので、ちょこちょこ見に来て頂ければ嬉しいです。
  甲斐田 裕子